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プロローグ
大変な事が起こっている。
頭はパニックで自分が何をしているかも分からない。
「お、落ち着け〜。こんな所を見られたら誤解されてしまう!」
僕は妻一筋だ。
結婚三年、子供はいないが共働きでも家事は協力し合い夫婦仲は円満、というか完全に僕の方が妻が好きだと思う。
高校の同級生で一番仲の良い友人の幼馴染で、紹介された時、友人と両思いなのかと思うほど二人は親密だった。
最初は友人と上手く行けばいいなと思ってた位で、口下手で人付き合いが苦手な僕に根気よく笑顔で話し掛けてくれて、幼馴染の友達だから親切なんだなと思っていたけれど、高校を卒業して偶然に再会した時、別れ際、偶然じゃないよと言われた。
真っ赤な顔で必死な目で、
「会いたかったから待ってた、迷惑だよね、もうしないから今日は許してね。」
その言葉に僕は迷惑じゃないと叫んでいた。
そこからは僕の方が会う度に惹かれて行って、大好きで大好きで彼女のいない人生は考えられないとプロポーズした。
そう、彼女のいない人生は考えられない。
だからこの状況はまずい。
「…………君……君は誰なんだ?なんで妻に………ゆいちゃんにそっくりなんだぁぁぁぁぁ!!」
ソファに寝転び、薄目を開けた彼女に叫んでいた。
家に帰ったら妻がソファに寝ていました。
明らかにいつもと違う妻が…。
こんな時どうしますか?
[ → 逃げる
→話す
◎→様子を見る ]
(………様子を見よう。)
その選択をした瞬間、玄関が開き妻の声がした。
僕は汗を流してただオロオロするだけだった。
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