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「ゲーム終了」。その言葉に皆顔を強張らせた。
「……ああ」
『灰かぶり』が頷くと、僕を含め皆それに続いた。
「ではゲームの結果を教えて頂こうか。全員に『名前』を問おう。諸君らはつきとめた自分の『名前』を発表してくれたまえ。公平をきすために、タイミングを合わせて一斉にね」
「じゃあ──3、2、1」で。と、カウントダウンの後皆一斉に声を上げた。『灰かぶり』以外は、どこか不安げで小さな声だった。『灰かぶり』と組んでることが知れていちゃもんをつけられてもつまらない。僕も多数のそれと同じく、か細い声を出してみせた。
答えを完全に把握しているのは『灰かぶり』と、僕と、主催者だけ──。3人が何を言ったのかは定かではないが、『灰かぶり』の虚言に惑わされなければ、僕の見た通りの答えになっているはずだ。
「なるほどなるほど! 一先ずゲーム終了おめでとう!」と、スピーカーの向こうから拍手と共に鼻につく賞賛が贈られた。
そして息を吐く間も無く──
「では次のゲームは! 『仲間探しゲーム』!」
新たなゲームが始まる。
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