仲間探しゲーム

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 そう、主催者は焦ってる。媚薬の効果がきれ、参加者の目的意識が他に向くことを恐れている──。 僕は頷く。 「僕らが正気に戻ればゲームを放棄して一致団結……は、無理にしても、協力してここから逃げ出すかもしれない」 それが一番嫌なこと。 「けどまだ薬の効果は残ってるっぽいな──」と、『灰かぶり』は自分の頭をこんこんと叩いた。 僕もまだ少女を助けたいという気持ちをされている感覚……抗おうとすれば胸がざわめく。そんな嫌悪感にも似た違和感が本来の思考と感情の邪魔をする。 まったく、厄介なことだ。 僕は深くため息を吐いた。 息から微かにあの独特の香りがして、またため息を吐いた。
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