ウィル≠ガイア

プロローグ

　ips細胞とは・・・。

　2006年に日本国内の研究チームによって発見された、人の体内から採取された血液や皮膚に、環境因子を加え培養して作られた細胞の事。

　このips細胞は病気に主原因となるものの解明や、病気、怪我などにおいて欠損した部分へ新しい臓器、神経として再生し移植をする、再生医療への新しい光となる細胞である。

　この細胞の利点は、患者自身の皮膚や血液等、簡易に採取出来るものから作り上げることが出来るので、体内で起こる副作用も少ないと考えられる。また、副反応も・・・。

　体内に移植をされたips細胞は、臓器であれば。

　例えば心臓であれば細胞を培養し、新たな心臓の一部分としてその機能を失った部分へ移植することで、本来の機能を取り戻す事が期待されている。

　破壊された神経も、このips細胞を利用して修復可能だと考えら、実際にそれらに向けた実験も行われていた。

　しかし、人の体にある細胞の数は60兆個あると言われている。この数に合わせた細胞を全て修復するというのは難しく、果てしない労力を必要とする。

　従って、考えられるのはips細胞を使って修復を行えるのは部分修復であり、まずは難病の原因、過程を研究する上で用いられる事を前提とされている。もしくは・・・。