ひとり上手

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「その人は、綺麗な人で、初めて店に来た時から、一目惚れだった」  透は続けた。 「その人が彼氏を連れて店に来た後なんか、気を失うくらい朝まで酒を飲んだよ」  瞳があそこに来たのは最近だけど、あのユウくんに透はヤキモチを焼いているのかな?と希美は思った。 「その人が、今、俺の腕の中にいる・・・」  透はあの、目がなくなる笑顔で言った。 「あ、そう・・・じゃあ、ツケは無し?」  希美は笑って言った。 「仕方ないな。でも、合鍵は永遠に俺のもの」  透は惚けた顔をして言った。                     了
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