スパイスカレー

　カレールーや小麦粉を使わないスパイスカレーは、まず玉ねぎとにんにくと生姜をみじん切りにするところから始まる。

大匙１の油を熱して、カルダモンとシナモンとクローブを入れ、カルダモンの実が白く膨らんできたら、玉ねぎたちを加えて濃い茶色になるまで炒める。

トマトを入れてペースト状にしてから、ターメリック、コリアンダー、クミンを加え、肉に味をつけるために塩を入れて、鶏もも肉を入れて、焼き色がほんのりつくまで炒める。

水を加え、カスメリティを加え、ヨーグルトを加え、蓋をして１０分ほど煮る。味見をしながら塩を加えて出来上がり。

スパイスカレーにはバスマティライスの歯ごたえと甘みがよく合う。

　レシピ本によれば「スパイスは出汁、味の決め手は塩」なんだそうである。

物足りない味だからといって、みそ汁に出汁をいくら加えても意味がない。物足りないなら味噌を入れなければだめなのだ。

カレーも同じ。物足りないならスパイスじゃなくて、塩を足さなきゃだめなのだ。

なんだか人生と似ている気がする、と沙織は思う。なにがどう似てるって、うまく説明できるわけじゃないけど。