愛しい春香 *

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愛しい春香 *

 春香の下腹部はキュンキュンと疼き、絶頂がすぐ近いことを知った。 (どうしよう……私、もう我慢できないよう……っ) 「あっ……ふ、はぁ……れ、冷泉さん……もう、やめ……っ、私、……イ、っちゃいそう……っ」 「ん……いいよ。イって。全部飲んであげるから……」  冷泉の熱い吐息が秘芽に当たる。それだけで春香はぶるぶると身体を痙攣させた。 (そこでしゃべらないでぇ……。息当たって、気持ちいい……!)  ――二回目なのに、こんなに感じて恥ずかしい。やっぱり私は淫乱なのかも……。  自分が官能に弱いなんて知らなかった。冷泉によって新たな己が暴かれていく。 「冷泉さ……も、話さない、で……っ、だめ、あ、あっ、あん……っ」 「どうして? 感じちゃうから……? よがってる春香、めちゃくちゃかわいいよ。もっと、乱れて……。かわいい春香が、僕の愛撫で腰振ってる姿を、眼に焼き付けたいんだ……」  冷泉がかすれた甘い低音で囁いた。彼も薄桃色に頬を染め、うっすらと額に汗を掻いていた。唇は愛しい女の淫汁でぬらぬらと光っている。枯れ葉色の瞳は恍惚に潤み、息も普段より早い。 「ああ……愛しい春香。好きだよ……さあ僕にイくところを見せて……」 「あんっ、いや、だめ……見ちゃ、だめ……っ! あ、あ、……――あああぁっ!」  ぐいっと花芽を引っ張られ、蜜口をじゅるじゅる吸われた瞬間、春香は弾けてしまった。内股になり、恥部から愛液を垂れ流す。甘酸っぱい匂いが辺りに広がった。 「……ん。うまい」  冷泉は宣言通り、半透明の蜜を余すことなく飲み干した。ぺろぺろと秘部を綺麗にされる間、春香は強烈な官能を感じていた。身体がふわふわと浮いてしまいそうだ。脳内に霞がかかり、もうまともに思考が出来ない。 (どうしよう、すごく良かった……っ)  ――あんなにはしたない恰好で、すごく感じちゃった。恥ずかしい。冷泉さんに、全部見られちゃった……。  呼吸が荒い。心臓がドキドキする。羞恥で顔から火が出そうである。身じろぎしようとしたら、ガクッと脚から力が抜け、崩れそうになった。あっと思う間もなく、間一髪で冷泉に背後から抱き留められる。 「大丈夫?」 「冷泉さん……」  春香は首を捻って愛しい男を見た。冷泉は優しげな視線を彼女に向けている。 「ごめん、無理させた?」  冷泉は春香の頤{おとがい}に指を添え、乾いた唇をそっと吸った。今日初めての口づけだった。 「ん……」 「唇、しょっぱいね。涙の味がする。もしかして、泣かせちゃった?」 「だって、だって……。わた、私、まだああいうの……な、慣れてなくて……、刺激、強すぎて……っ」  涙の理由を促されると、つい本音を告げてしまう。大きすぎる絶頂の余韻もあり、春香はまた瞳から雫を溢れさせた。 「うん、うん……それで?」
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