もしかしてキッチンで? *

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もしかしてキッチンで? *

「ま、まだ二回目なのに……こんなに感じちゃって、ど、どうしよう、って思っちゃって……。私、淫乱って、やつですか……?」  春香は漆黒の瞳を濡らして、冷泉を見詰める。彼はその涙を唇でちゅっと吸い取った。 「淫乱だったら、どうなの? 何か不都合ある?」 「そ、そんなのダメですよ。だって、エ……エロいってことでしょう? 良くないです」 「あはは……。春香って、男心が全然分からないんだねえ」  冷泉がおかしそうに笑った。全然分からない、と断定されて、とろんとろん状態にも関わらず、春香は少しむっとした。 「そっ、そこまで言わなくてもいいじゃないですかっ。そりゃ、男性経験はあんまりないですけど、でも……っ」 「あのね、知らないみたいだから教えてあげるけど……、男っていうのは、自分の彼女がエロいのは、大歓迎なんだよ。だから僕限定で淫乱なのは……超最高。他の男の前でビッチにならなきゃ、それでいいんだよ」  冷泉が言った。 「そうなんですか? 知らなかった……」  春香は目からウロコが落ちる思いである。 「だから、安心して淫乱になって……。――ほら、僕の春香がエッチだから、僕のここ……まだ硬いでしょ。春香を見て、興奮したからだよ」  冷泉がズボン越しにぐいと股間を押しつけてくる。充分濡れた恥部にもどかしい刺激が与えられ、春香は「んっ」と声を漏らした。 「私のせい、ですか……?」 「ふふ、そうだよ。分かる? 僕が春香を欲しがってること……」  背後でベルトを外す金属音と、衣擦れの音が響いた。蜜口に暖かくてつるりとしたものが、ピタリと当てられて、春香は息を呑む。 (もしかしてここで、この恰好のまま、この体勢で……っ?)  キッチンで、ほぼ着衣のまま、背後から獣のように抱かれるのだろうか。そう想像しただけで、身体の芯が燃えてくる。まだ空っぽの隘路{あいろ}が冷泉の太いものを求めて、うずうずと蠢{うごめ}いた。 (どうしよう、さっきよりずっと刺激的だよう……!) 「春香、ちょっと腰上げて」  冷泉は足首のあたりに絡まっていた下着たちを取り去ると、くいっと春香の華奢な腰を持ちあげて、臀部を上げさせる。発情期の猫のような恰好に、春香はますます興奮してしまった。 「ひゃっ……」 「僕のかわいい春香。体勢が辛かったら言ってね……」  と囁くと、熱くて硬い肉棒をゆっくりと淫壺に侵入させた。柔壁が太いものに開かれていく感覚に、しびれるような愉悦を感じて、春香は身もだえた。冷泉はまたいつの間にかスキンをつけていた。 (入ってくる……)  二回目の挿入は後ろからだった。前回よりも、気持ちが良い。背筋がそり、つま先立ちになってしまう。白い喉をのけぞらせて、快感に震えた。 (お、奥に当たっちゃう……っ)
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