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05.王家からの招待
「私、アオお姉様が聖女様だと思うんです」
ルイーゼの言葉に、私は驚いて目を丸くした。
ルイーゼはここ最近、ずっと体調がいい。しかも安定している。どうやらそれには、私も一枚噛んでいるらしい。
私の作ったアメシストのネックレスを身に付けるようになってから、ルイーゼは寝込むことがなくなった。でもそれは、ただの偶然だと私は思っていた。
けれど、オスカーも銀のブローチの効果を認めていたらしく、これらをレベル測定器にかけることになった。
数値なんて出るはずないのに、なんて思っていたけれど、空間に浮かび上がる画面を見て、私は腰を抜かすかと思った。
癒し:100/アオ、魅力:80/アオ
自分の名前が画面に表示されている。
信じられない。でも……ちょっと嬉しい。
ルイーゼのネックレスだけでなく、オスカーの銀のブローチも数値を示した。ネックレスよりも低い値だったけれど、たぶんこれはお試し感覚で製作したものだからだろう、と思っている。
こうなってくると、私にもクラフト職人になれる才能があると、自分でも認めざるをえなかった。
生まれつきの才能がないと、難しいと言われるクラフト職人。
この世界で生きていくなら、クラフト職人になれるのが一番いいなぁ……とは思っていたのだ。趣味と実益を兼ねられるから。だから、とても嬉しかった。
でも、あれからいろいろ試しては測定器で測ったりするものの、癒しと魅力は付与できるのに、攻撃や防御はできなかった。
どうしてなのかと頭を悩ませていたら、オスカーが攻撃と防御が付与されている小物を貸してくれた。
クラフト職人は、力が付与されているものに触れると、その力を感じることができるのだそうだ。
意識していなかった時は、全くわからなかった。
しかし、改めて意識してそれに触れると、なんとなくだけれど、込められている力の形というか、強さというか、そういったものが感じられた。その時に、なるほどと腑に落ちた。
私が無意識で付与していた癒しや魅力とは、また違っている。攻撃と防御の力もそれぞれが違う。
ということは、一つ一つの力を体感しながら身に付けていけば、意図したどおりの力が付与できるんじゃないか。
それに気付いた後は、もうとにかく一生懸命練習するだけ。
そして、ようやく少しずつだけれど意図した力を付与できるようになってきたのだ。数値はまだまだ低いけど。
「急にどうしたの? ルイーゼ」
本当に突然だったので、なにかあったのかと首を傾げる。すると、ルイーゼは少し悲しそうな顔をして、その理由を教えてくれた。
「お友だちが教えてくれたのです。今社交界では、真の聖女様が現れたと、とても話題になっているみたいで……」
「真の聖女様?」
「はい。お姉様が召喚された時、同時にこの世界に召喚された、もう一人の聖女様が見つかったらしいのです。何故か彼女は聖堂ではなく、辺境の地に召喚されたらしく、発見が遅くなったというのですが……」
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