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騙した女(1)
小説パート4(1)
私の名前は、西園寺恵味。
先祖は公家だったかも知れないわね。
でも、そんな昔のことはどうでもいいの。
今が楽しければ。楽しい事?いっぱいあるわね。
恋愛も楽しみの一つね。でも相手が一人だけじゃつまらない。
男って星の数ほど居るのよ。何故一人に決めなきゃいけないの。馬鹿みたい。
でも、楽しみを得る為には、お金が必要。
お金が無いと何も始まらないわ。
私は、お金を得る為に、ホステスになった事もあるわ。銀座のね。
此の美貌と抜群のスタイルと教養の高さで直ぐに、トップになったわ。
私を羨む先輩たちに、意地悪されたけど、平気だった。
そんな事で負けるとでも思っているの!
いつだっけ、広田弘毅と言うお客が私にゾッコンになって、貢いでくるのよ。しつこいくらいにね。
弘毅は何処かのお店でホストをしてるって言っていたわ。
「弘毅のお金の出どころ? 」
そんな事はどうでもいいじゃない。相手が勝ってにくれるのだから。
でも、弘毅が言っていたわね。自分に貢いでくれる、馬鹿な女がいるって。
その女も、三年前に死んだとか言っていたわ。
私、お金の無い人とは付き合わないし、興味も無いわ。
金の切れ目が縁の切れ目ね。
弘毅ともおさらばさ。
私に付き纏う男性は大勢いるわ。数えたらキリがない。
以前、お客の一人で剛田っていう人いたの。
彼が勝ってに私に貢いだだけなのに、結婚詐欺だと言って、訴訟を起こしてきたのよ。馬鹿じゃ無い。
こちらには優秀な弁護士がいるの。私の愛人でもあるけれど。
その弁護士には奥さんが居るけど、構わないわ。利用出来るものはなんでもするわ。
「弁護士の名前?」
何でそんな事聞くの?
名前は 矢崎良 よ覚えておきなさい。結構優秀な弁護士よ。
私には兄と妹が居るのよ。
兄は本当にお人好し、馬鹿が付くくらいにね。
妹は私より美貌は数段落ちるけど、歳が離れているので可愛いわ。
「今、付き合っている人?」
そうね、一人居るわ。男はお金が無いと興味無いのだけど、変な夢みて、
以前、私が相手にもしなかった、広田広気と付き合っているの。
「どんな夢かって?」
夢に出てくる女が言うの、
「広気はいい人、貴方にとって、一番大切にしないといけないの男性だ」と言うの。それも何度も何度も夢に出てくるの。
でも、夢に出てくる女、私より美人だったので、もらっちゃた、
「もらったて、何をもらったのですか?」
決まっているじゃ無い。顔をもらったの。全部じゃ無いわよ。
一部部分だけね。プチ整形よ。
その夢の女が、余りしつこいし、
気持ち悪いから、広気と付き合う事にしたの。
でも、金持っていなそうなので、もう直ぐバイバイね。
「恵味の 味が、(あじ)という字になっていますが、どう言う意味でしょうか?」
何でそんな事聞くの? 面白い人ね。 教えてあげる。
女はね、味を恵むのよ。
どんな味か貴方、為してみる。
「西園寺恵味が本名か?ですって。」
そうよ偽名よ。よくわかったわね。
私の本名は 所轄リリ子
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