騙した女(3)

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騙した女(3)

それから、私達は「夢房工」と言う所に向かって行ったわ。 そこは、4階建てのビルで、いわゆる雑居ビル「夢房工」は4階なの。 エレベーターも無いビルなんて、最低ね。 インターホンを押すと女の人の声がしたの。 案内されると、大きな太った女がいるの、その人が 「先生を呼んできます」って言うから、待っていたの。 先生って、地味な感じ人ね。服もダサい。でも、綺麗な人みたい。私よりは劣るけど。 でも、何処かで見た様な感じだったけど、覚えてない。 その女がね、言うのよ。私が美人だって。おまけにメグも可愛いって。 まあ、そんな事はどうでも、良いのだけど。 言われたのはね。 「今、開発している、マシンは世界的に見ても、大発明の商品で、これが売れたら、ビッグビジネスになる事は間違いない」 って言うのよ。信じられる?。 私、どんなマシンって聞いたのよ。そうしたらね。 「自分が見たい、夢を見ることが出来るマシンです。」 って言うの。 おかしな話でしょ。 夢なんて見たって現実じゃないのよ。 馬鹿みたいって思ったのだけど、 メグがね、言うのよ。   「素敵です。夢を見続ける事で、現実になる事があるって、どこかの偉い先生が言ってました。 先ずは自分の気持ちが現実に向かって高まる事ですよね。 それによって自分の夢が叶う、と言う事ですよね」 そしたらね、その女がね。 「そうですよ。お嬢さん。夢は必ず現実になります。たとえ夢で終わったとしても、心にその思いが大切に残ります。 実際に多くの人は此の様な、体験をしています」 て言うから、 私は、体験した人に会いたい と言ったの。 そしたらね。 「今日もうすぐ着きます」って言うの。 待っていたらね、女がきたの。まあ、美人だったけど私よりは劣るわね。 服もダサいの。田舎の子って感じがしたわ。 名前、何か言っていたけど、忘れた。 その子が言うのよ。 「昨日見させて頂いた夢は、私が子供の頃から憧れていた事でした。 歌手になりたいと思っていた夢を、現実の様な映像で 見ることによって、夢に向かって努力することをさらに決意しました。 たとえ、これが実現しなくても、良い思い出となります」 って言うから、私、不思議に思って、その女に聞いたのよ。 どんな夢をどんな風に見るのかってね。 「それは、体験しないと解らないと思います。 一度体験された方が良いですよ。 百聞は一見しかず と言いますから」 って偉そうに言うの。 そしたらね。夢房工の女がね、言うの。 「一度、やってみますか。貴方のお兄さんもやりましたよ。凄く満足してました。」 そしたら、メグがね  「私もやりたい。」言うのよ。 仕方無いから私もする事にしたわ。 そしたらね。夢房工の女がね。 「どの様な夢を見たいか」聞いてきたの。 前もってサンプルを作って置くのだと言っていたわ。 それを先に作って置くと、より現実的になるらしいの。 私は昔からクレオパトラになりたかった。だから私はクレオパトラにしてと言ったの。 メグも何か言っていたけど、忘れたわ。 それからお金の話になったの。 そう言えば、さっきのお客がもってきたお金が気になったので、 此の夢の料金を聞いたのよ。 そしたらね。驚いた事に自分で決めるのだって、馬鹿じゃないかと思ったのだけど、 「夢はお金に変えられないものがあります」 言うの、でさっきの女は幾ら出したのと聞いたのよ。 10万円だって。ビックリでしょ。でももっとビックリしたのが、 なんとかと言う金持ちが100万円も出したんだって。 金持ちほど見栄を張りたがるものね。 そしたらね。ビックリした事に、兄が来たの。 此の続きは次回ね。 (この小説は、読者に語りかけいます。聞いてあげて下さい。主人公の話を)
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