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騙した女(5)
そう言って、魔法使いみたいなおばあさんが、去って行っていったの。
でも、直ぐにその珠を持った男があらわれたのよ。
ここら辺が夢ね。現実だったら、そう簡単ではないわ。
その男、軍人でね、王様の側近なの。私を見た途端にね、こう言ったの。
「お前、珠を持って無いか?」って。
失礼だとは、思わない!私、イラッときて、私は女よ。
タマなんか無いわ。 って言ってやったの。
そうしたら、その男笑いながら
「違う、違うそうじゃ無い。此の珠だ」
って言って、さっきもらった珠を見せてくれたの。
それから、二人でお城に行ったの。
私のボロい服をね、綺麗な服に着替えてね、王様に紹介してもらったの。
その男の願いは、自分が王様に代わり、此の国に君臨することなの。
私と一緒ね、でもその男には、妻がいたの。わかる、お嫁さんよ。
私は、その男の妻にはなれないの。
で、私は考えたの。先ずは二人の願いが同じだから、此の男を王様に
してから、此の男と妻を殺してしまえば、良いと。
ここで大事なのが、妻を殺してから、その男の後妻になり、それから男を殺せば、私は男の妻、女王に成れると、ね いい考えでしょ。
そして、思い通りに女王になったの。
「殺したのが、バレなかったのですか?」って
毒蛇を使ったのよ。それなら災難、事故にみえるでしょ。
私は女王に君臨し、民衆は私の前に跪いたわ。
爽快な気分。みんな私にひれ伏すの。 貴方に見せてあげたいぐらいよ。
そしたら、暗い闇に堕ちて行き、目が覚めた見たら、
私の顔の上に、、、、。あの素敵な、、、方の、、、お顔があったの。
私、ドッキとした。心臓が止まるくらいドッキと。
「御気分は如何ですか?いい夢観られましたか?」
って英語で聞くの。
私、英語、分からないんだけど、何故かその時は分かったの、
愛のちからね。不思議だわ。
私、その人に言ったの。素晴らしいことです。私の願いが全部叶いました。
私は多くの民衆から慕われ、喝采を浴び女王になる事が出来ました。
もちろん、毒蛇を使って二人を殺した。 何て言わないわよ。
夢房工の女がね、
「この、夢のプライスはおいくらでしょうか?」
って急に聞くのよ。
私は本当はケチだけど、見栄はりなのよ。
私の彼の前でケチな事言えないわ。
だから、人差し指を一本だけ立てたの、もちろん一万円の積もりよ。
そしたらね。女がね。
「10万円ですか!。流石にお嬢さんは相場料金をご存知ですね。」
って言うから、私、渋々、10万円払ったの。
このお金、絶対に取り戻すわ。
それから、レクサスで、夢房工に帰ったの
その続きは次回ね。いっぺんに話すと疲れるは。
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