お話

6/6
3人が本棚に入れています
本棚に追加
/9ページ
[次元子] 東の過去編 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 「ここ、ど、こ?」 僕、は...ここは、どこ、誰? 僕さっきまで、僕は... 「さっきまで...?」 その瞬間頭が割れるような痛みが走る。 当時子供だった私には強すぎる痛みだった。だから、 「、っあ、ぁ”あ”あ”あ”!!!」 そのまま痛みをどうにかしようと頭を押さえつけ倒れ込んでしまった。 何も思い出せない、僕は何をしていたの。僕?名前? 常識的な事は覚えてるのにそれ以外が思い出せなくて、怖くて。痛くて。 涙が止まらなかった。でもこれは痛みのせいかわからなかった。 なんで、なんで思い出せないの、わからないわからない。 そう錯乱していたら声をかけられた。 「ん、坊や大丈夫かい?」 その瞬間何故か少し、痛みが引いた。 「ぁ、ぅ?」 「まぁまぁ...こんあボロボロで...」 その人は赤い布で口元を隠している不思議な雰囲気をまとった人だった。 その人に頭を何度か撫でられると、痛みが完全に無くなって。 安心したのが、自分はそこから意識が切れた。 東「まぁその後は〜」 中「いやちゃんと最後まで話せ???」 東「...はぁ...しょうがないわね〜...わかったわよ〜」 目を覚ますと。頭の痛みも何もなくて。 なんならふかふかなにかに寝転がってて、心地よいほどだった。 少し体を置きあげると、先程声をかけてくれた人が本を読んでいた。 ど、こかで...見たことある。そう見つめていると、視線に気づいたのか本を閉じこちらを見た。 「おはようございます」 「あ、ど、どうも...」 「体の調子はいかがですか?」 「だい、じょうぶです...」 「それはよかった」 彼、?は自分の隣まで来て、頭を撫でてくれた。 あぁこの人は何をしてもなんでこんなに心地良いのだろう。 主「私は主人、貴方は?」 「な、まえ...わからなくて」 主「あらあら...」 「ごめんなさい...」 主「いえいえ、大丈夫ですよ...でも無いと不便ですよね...うーん」 主人、は少し悩むと持っていた少し本を見て、 僕に差し出した。 主「東って書いて、あずま...なんてどうかしら」 東「東...東琴から取ったの?」 主「あら、よくわかったわね」 主人は本をペラペラとめくり、あるページで止め。ある文章を指で指す。 そこには「東琴」と書かれていた。 主「ここから取らせていただいたの」 東「へぇ...」 主「では...これから宜しくおねがいしますね、東」 東「!う、うんよろしくおねがいします...!」 東「...とまぁ...これが出会いだよ〜」 中「じゃぁその前は?」 東「未だにすっからかんね〜」 中「思い出したらまた教えてね!」 東「ふふ、いいわよ〜」 主「あ、東さん丁度いい所に」 東「!主、主人...!」 主「良いお茶葉が手に入ったんです、ぜひご一緒に...無心も来ます?」 中「僕はいいや!んじゃ楽しんできてね!」 東「へっ?!」 主「あら、なにが御用が?」 東「い、いえ..喜んで...」 中「いいねぇ、恋だね〜...無自覚だけどお互いに..ッ」
/9ページ

最初のコメントを投稿しよう!