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[神様の降臨...?]
中身とギフトの出会い編
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中「ふぁ〜...」
どうも皆さん。お馴染みの中身という名の無心です...
現在里親の主人の巣立って一人...いや二人暮らししてます、弟の無音と。
そして今午前10時。風鈴がチリンチリンと鳴っているのに起きた。
弟は大学でもうおらず、僕一人となっていた。
中「...涼し...」
猛暑の夏。電気代を安くするため僕だけのときは窓を全開にしてもらってる。
靡くカーテンが起き上がった自分に降りかかる。
中「ここ風通し良いんだよなァ〜...」
と独り言を呟いて、冷蔵庫の弟が作ってくれたレトロクリームソーダを飲みに行くためにカーテンを手放し立ち上がろうとした、その時だった。
ガダンバタン!!!
中「ぅわ?!」
目の前になにか落ちてきた。いや、ここは最上階でバルコニーだからよくなにか落ちるのだが今回は音がデカかったし、しかも...
中「人?!え、いやでも...翼が生えて...!」
瞬きする前に見えたのはオレンジ髪で、翼の生えた。なにか。
え、なになになに????
僕は落ちた瞬間に後退りして、手に持っていたがカーテンで隠れたバルコニーが隠れてしまった。
中「...」
生唾を飲み込み、恐る恐るカーテンを掴み捲る。
そこには、
「ッ...ぅ、あ」
血まみれな翼に体を包み込んで自分を守ろうとしていた。
なぜ血まみれ?とても高いところから落ちたのだろうか、とてもぼろぼろだ
そんなことを思いながら近づくと、その子は顔を上げると怯えてすごい勢いで後ろに下がり、柵に体をぶつける。
「ち、近づいたら殺す!」
威嚇してるのだろうか、僕はそんな威嚇してる彼に近づき頬を触る。
彼は状況が瞬時に理解できなかったのか、固まったまま僕の顔を見つめ。
その赤い瞳の奥底は怯えている、でも殺意もある。複雑な見たことある目。
でも僕は状況にそぐわない言葉を漏らした。
中「貴方、目綺麗ね」
固まっていた彼は、その言葉が耳に届いたのか
「は、?」
と困惑した。
僕はその困惑にもう一度言おうと思ったが、こんな猛暑の中これ以上いるのはきついので、手を掴み彼に言った。
中「それより暑い、中入るよ」
「...??」
彼は頷きもうんともすんとも言わなかったが僕は問答無用に部屋に入れた。
彼は抵抗することもなくすんなりと入る。
中「ここにいてて」
そう言うと彼は大人しく座った。敵意無しと見なしてくれたのかな?
僕はそのままチラチラと彼が逃げないか見ながら冷蔵庫の所まで行き、扉を開き、先程飲もうと思ったクリームソーダと四葉サイダーを手に取る。
それを持ったまま戻り、キョロキョロ部屋を見ていた彼の前に差し出す。
中「これあげる」
「...これは」
中「クリームソーダ、あげる」
彼は恐る恐るクリームソーダのコップを受け取る。
そして先程持ってきた唯一赤かったストローを刺してあげたら彼は瞳をキラキラさせる。
僕も四葉サイダーを開けるといい音が鳴る。そしてそこに青いストロー刺し、彼多分人間じゃないしストローの使い方をわからないだろうと思って自分がお手本にストローでサイダーを吸う。
中「んー...この喉に通るしゅわしゅわいいわぁ...」
彼は僕とストローを交互に見るとストローに口をつけ、僕の真似をする。
「!...?ぁ...おー」
うん反応可愛いねと脳死状態になる。
あ、そういえば
中「あんた名前何よ」
ギ「...ギフト」
中「あ、結構すんなり教えてくれるんだ」
中「僕はむあい、無に心ってかいて無心」
ギ「ふーん...」
無愛想に返事をする彼、ギフトくん
さっきまで血が流れていただった翼は回復しているのかもうすっかり綺麗になってきた。
中「ギフトやら、あんた行く場所なさそうだし、しばらくこっち居な」
まぁこれが僕ら双子と神様の暮らしが始まった。
8月が始まったばかりで猛暑のはずなのに、しばらくは秋のような涼しさが続いたな、というのがその時の正直な感想だ。
続
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まだまだ続きまっせー
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