肘までビショビショ

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 昨夜、急に夫が話を振ってきた。 夫「ねぇ、メリーってさ、朝顔洗うとき肘まで水垂れてビショビショにならな    い?」 私「え?なるよ。昔からビショビショになるから、朝は部分的に分けながら顔   洗ってるよ。」 私「朝から洗顔せっけんでは顔洗えないんだよね。肘まで水が伝わってさ。」 夫婦で「みんなって濡れないで洗っているのかね?」  これまではお互いに自分だけが肘まで濡れているのかと思って、告白できないでいたのでした。  夫は得意の調査能力を発揮。スマホで同じような質問をしている人を見つけ、解決法も見つかったのでした。  そこには漫画で紹介されていたのですが、顔を洗っても肘まで濡れない人と濡れる人が交互に顔を洗って、濡れる原因が分かったのでした。  そのネット情報によると、濡れない人は、 1、まず、掌にしっかりと水を溜める。 2、あごに掌底をしっかりつけて顔を水につけ、よく洗う。 3、思う存分洗ったら手を開き水を捨てる。  ほう。なるほど。  夫と顔を見合わせた。 私「私たちって、もしかして水を溜めたら顔に手をつけずにそのまま洗ったか     ら肘に流れてきてた?」  いや~、言われてみれば当たり前のような気もしますが、私も夫も親に教わらなかった様で、還暦の年まで知らずに過ごしておりました。  今更恥ずかしくて誰にも聞けないでいたし、みんなは濡れないんだろうか?いや、きっと濡れているんだろう。とか、勝手に思って過ごしておりました。  さっそく、今朝、二人ともその方法で顔を洗うと。  なんと、肘に垂れてこないうえに慌てて洗わずともしっかりと顔を洗う事が出来ました。  夫は右手だけ失敗したそうです。  還暦を迎えるまでまともに顔が洗えなかった夫婦。ちょっと笑っちゃいました。  夫の思わぬ告白によって、これからは朝にもしっかりと顔全体を洗えそうです。  おまぬけ夫婦のお話でございました。 【了】  
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