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離れた場所に住んでいたとしても、同じ景色や体験をリアルに共有することができるのだ。ただ単に同じゲームをプレイするというだけではなく、共に旅行をしたりするような思い出作りをすることもできる。
これまでゲームに興味が無かった層にまでも、最新技術を駆使したVRゲームは圧倒的な人気を見せていた。
俺、新沼春人もまた、そんなバーチャルの世界に夢中になっている一人だ。
高校生活も二年目に突入した夏休みになると、俺は部屋に篭りきりのような状態になっていた。心置きなくゲームに熱中できる長期休みを逃す手はない。
もちろん学校からの課題は山のように出てはいるのだが、それは追々片付ければいいだろう。
実家に住んでいるということもあって、朝から晩までゲーム三昧、というわけにはいかない。時には親が乱入してきて、その会話がボイスチャットに入ってしまい、友人に笑われることもある。
それでも深夜にかけての時間帯であれば、そんな家族の邪魔も入らないのだ。
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