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３
百円硬貨を投入して、適当にボタンを押す。
缶が落ちる衝撃音が周囲に響き渡る。うるさいほど響き渡っていた地虫の鳴き声が止んで、しんと静まりかえった。
缶を取り出す。自動販売機の照明で、缶の表面が目に入る。
印刷の精度がやけに低い。国内では見かけないほど、マゼンタ、シアン、イエロー、ブラックのインクの、それぞれの印刷色がずれている。昔の印刷か、技術が低い国で作られた商品のように感じた。
デザインが簡素なのも、そのせいなのか。
近年、変わった商品を並べる自販機が出回っている。だから外国の飲料を集めた、企画ものの自販機なのかと考えた。
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