告白+

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 最近、いつも彼を目で追ってしまう。  同じクラスの羽田(はねだ)君。  クールな雰囲気で、一人でいることが多い。  今も休み時間なのに窓際の自分の席で、空を眺めている。  こういうとき他の男子だったらぼんやりしているように見えるのに、羽田君は違う。  空を眺めているだけなのに、その顔にどこか憂いがある。私はクラスの子にも羽田君にも気付かれないように横目でちらちらと羽田君の顔を観察する。予習しているように見せかけて、教科書でカムフラージュすることも忘れない。  少し日本人離れしたすらりと鼻筋の通った顔。しかも日本人にしては鼻が高い。  前のクラスの男子がハーフなんじゃないかとか言っているのを聞いたけど、それは否定していた。  とにかく顔はすごくいい。  今も思わず見入ってしまうくらい。こっそりと、だけど。  羽田君がうらやましい。私は純和風、みたいな顔だから。肌の色も白すぎて私としてはコンプレックスだ。お母さんもおばあちゃんもみんな似たような顔で、家系だと言われればしょうがないけど。  羽田君はハーフっぽい顔なのに肌の色はちゃんと日本人らしい肌の色だ。ちょっと濃いくらいかもしれない。  最初はちょっといいなと思っていた。それだけだったのに、ずっと見ているうちになんだか羽田君が気になるようになっていた。  だけど、私はそれだけでいい。見ているだけで。  だって、どうせ私は羽田君みたいな人とは付き合えるはずがない。  そういうのには憧れるけど、私なんかじゃ絶対無理だ。  私はため息を吐く。  見ているだけで充分。  それだけでいいはずなのに。  苦しいのはなんでだろう。
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