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Prologue
ある日夢を見た。
何もない空間に女の人が一人いるだけの夢。多分、女の人だ。それ、の、輪郭はぼやけてか。それなのに、なぜだろう。女の人だと思った。
「あなたに、お願いがあります。」
この時の、夢の内容を思い出すのはもうずっと後のことで。まさか自分が——…
宇宙は幾重にも折り重なって、干渉し合ったりそれを避けたりしながら存在している。神に愛された詩人たちは、神より授かった霊感に因りて、平行世界を詠う。交わるはずのない世界は、そうして情報だけが互いに人口に膾炙する。
地球とはまた別の世界でも、同じように。だからこそ、交わるはずの世界から有能な人物を召喚しようなどという発想が生まれることがある。異世界からの召喚を行うのが神か人かはその世界によって違ってくるが。
また一つ世界が生まれて、互いに緩く繋がった。そうして物語が新たに編み出される。これは、そんな話の一つだ。
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