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再び、轟音が空気を震わせる。
また噴火が始まったのだ。今度は、噴石が柚子たちのすぐ後ろに迫っている。走るのに精一杯で振り返ることはできないけれど、振動でわかる。
やがて噴石は三人を追い越し、前方にも落下し始めた。
中には小型車ほどの大きさのものまで混じっている。目を疑いたくなるような光景だ。
細かな噴石が、リュックで隠れていない腕や腰に容赦なくぶつかる。
噴石は時速100km以上で飛んでくると言われている。ごく小さなものでも、鈍器で思い切り殴られるような衝撃だった。
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