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リオの瞳には女子達が映り込んでいたがその眼差しには冷たさが宿っていた。二月の寒さでそう見えただけかもしれないが。
「友達か?」
「うん? まあそうだね。あまり話さないけど」
そんなことを話していると女子の一人がリオを見つけて小走りで駆け寄ってくると、それに気づいた他の子達も先頭の子に続いた。
「リオくーん! はい、チョコレート!」
「あはは、朝に貰ったじゃん」
「気にしない気にしない! あ、君もどうぞ! クラブ活動で作ったんだ!」
リオに渡すついでみたいに渡されたチョコを受け取る。小さなグラシンカップに収められたチョコの上に申し訳程度にカラースプレーが、新月が受け取った方にはアラザンがまぶされていた。
義理とはいえ直接受け取ったんだ。礼はしないとな。
「ありがとう」
「気にしないで。あ、リオ君はこの後暇?」
「えへへ、ごめん。大事な用事があるんだ。またね!」
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