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「え? 用事って……」
言いかけたがリオが強引に腕を組んできて引っ張られた。話す余裕などなく歩き出し新月も背後で女子に礼をした後慌てて着いてきた。
「なあリオ、今チョコ貰えたけど成果ゼロじゃないんじゃね?」
「校門出てからのはノーカン!」
「えぇ……」
後出しルールに何でもありだなと呆れていると、背後から肩を叩かれた。新月だ。
「悪い。ちょっと寄るところあるからじゃあな」
いつの間にか学校の近くにあるデパートを通り過ぎようとしていた所だった。親に買い物頼まれたのかな。まあ引き止める理由も無い。
「また明日」
「うん、じゃあね二人さん!」
「……? おう、じゃあな」
新月と分かれ、リオと二人の帰り道。
組んでくるリオの腕やコートの脇腹部分があたたかい。
「なあ」
「うん?」
「いつまで腕組んでるんだよ」
「あ、ごめん」
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