0人が本棚に入れています
本棚に追加
「もう朝か……」
眠たい目をこすって、用意をする。寝不足でも身だしなみだけはちゃんとしないと。
外へ出て、思わず目を細める。朝日がまぶしい。
「やれやれ、いい天気だなあ」
私の気も知らないで、と思う。ミホにはぜいたくな悩みだ、と言われるだろうけれど。
ワイヤレスイヤホンを耳にはめ、私は学校への道を歩き出す。
私の家から学校まで、道のりはそう遠くないのだが、音楽を聴きながら行くのが毎朝の楽しみだった。
途中、同じ学校の男子生徒が路地から出てくるのが見える。幼なじみの啓太だ。
最初のコメントを投稿しよう!