好き好き大好きの嘘

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映画館の端の、この最低な彼氏と彼女は映画なんてそっちのけでさっきからキスを繰り返している。

「映画、全然観てないじゃん・・・。」

「観てる観てる、キスしながら映画観るとか朝飯前だよ・・・。」

「私、全然観れない・・・。」

「そんなんでお前、仕事ちゃんと出来てるのかよ・・・。」

「出来てるよ・・・。」

私がそう答えると譲が物凄く苦しそうな顔をして私のことを見詰めてきた。

「ダメだ、もう1ミリも我慢出来ない。
今日ホテルでいい？」

そう聞かれて・・・

私は譲の腕時計をチラッと見て時間を確認し・・・

それから譲に笑顔で頷いた。