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「「お帰りなさいませ。」」
先輩と2人でお辞儀をしてから顔を上げると、和が面白そうな顔でジッと私のことを見てきた。
「2人がここまで楽しそうに話してるの初めて見たぞ!?」
そう言いながら、私の顔をジッと見詰めてくる。
「副社長、永家さんを・・・ご自身のイトコをそんなに見詰めてよろしいんですか?」
「あまりにも珍しかったからな!!」
和がそう言ってきたので私は小さく頷いた。
それを見た和は最後にまた私をジッと少しだけ見て、隣に立っていた秘書の増田さんに視線を移した。
「珍しいよな!?」
「そうだね、何の話してたの?」
増田さんに聞かれて私は少しだけ考えていたら、隣の先輩が普通に言ってしまった。
「少し前の永家さんはモラハラDV男の餌食になるところだったって話です。
今日は良い感じに汚れてきていたので楽しくなってきていました、就業時間中に申し訳ありません。」
「従姉妹ちゃん、良い感じに汚れてきてたの?」
増田さんがニヤニヤと笑いながら私にそんなことを聞いてきて、それには私は素直に頷く。
滅多にここで話し込むことがない2人が全然去っていかず、こんな雑談をしてくるのには少し驚く。
「さっき永家さんにも言ったんですがお二人はどう思います?
私は、女はワガママなくらいな方が男が可愛がってくれると思っているんですが。」
そんなことまで聞き出した先輩には苦笑いをしていると、和は少し悩んだ顔になり増田さんの方を見た。
そしたら、増田さんはその視線に気付いたようにすぐに口を開いた。
「言いたいことは分かるけど、でもそれは好きな女の子限定だよね。」
「なるほど!それもそうだな!!」
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