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「お帰り。」
店仕舞いをしてしる真琴ちゃんがそう言ってくれ、「ただいま」と増田君と2人で答えた。
慌ただしく店仕舞いをしていた真琴ちゃんが更に慌ただしくなっていくのを見て、それには今日も心配になる。
「俺達のことは気にしないでゆっくりやれよ。」
「いや、気にするでしょ。
新婚なのに1階に私がいるとかどんなプレイだよって感じでしょうが。」
そんな真琴ちゃんの言葉に増田君が大笑いしていると、真琴ちゃんが困ったように笑った。
「マジでごめんね、結構繁盛しちゃってるからやること多くて。」
「何も気にしてねーからゆっくりやれって。」
「いや、最悪ユズ兄には“ごめ~ん”って感じだけど、結子ちゃんには本当に申し訳ない気持ちしかないしさ。
遅くなる時は結構遅くなっちゃうし、私のせいでユズ兄とゆっくりエッチも出来ないじゃん。」
真琴ちゃんがそんなことをサラッと言ってきた。
あまりにもサラッと言われたので一瞬意味が分からなくて、でもすぐに理解したので恥ずかしくなって増田君の後ろに少しだけ隠れる。
そしたら、増田君が・・・
「わざわさ言いたくねーけど、お前が下にいても普通にしてるからマジで気にすんな。」
そんな本当のことを言われてしまい、私は恥ずかしすぎて顔を増田君の体に埋めた。
「え、マジ?
物音も声も何もしないから絶対してないと思ってた。
床とか壁の厚さまではリフォーム出来てないからね、じゃあ相当気を付けながらエッチしてるでしょ。
私も実家でする時は気を付けてるし。」
「床とか壁のことは特に気を付けてねーけど・・・。
まあ、俺は好きな女の子には優しくしたいタイプなんで。」
増田君がそう言うと真琴ちゃんが大笑いをした。
「じゃあ安心してゆっくり店仕舞いさせて貰う!!
そっちもごゆっくり!!」
真琴ちゃんの笑い声を背中に聞きながら増田君と2階に上がり、そのまま寝室へと右手を引かれた。
「真琴からもああ言われたし、ゆっくりしようか。
あれからバタバタしてて久しぶりに早めに帰れたし。」
「もう・・・恥ずかしい。」
「いや、でも真琴がいつも焦ってて可哀想だったしさ。」
増田君が焦りながらそう言っていて、それには笑いながら増田君に抱き付いた。
「“翔子”の時にも優しくエッチしてくれてたのって、私が相手だったからなの?」
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