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「クソがッ・・・」
「なんか瑞希ちゃんらしく無かったよねぇ〜。いつもの瑞希ちゃんなら、事件を見過ごしたりはしないはずだよ・・・・・・」
「そうですね」
二人は副委員長の言動に違和感を覚えた様だ。
その違和感の正体――理由については、俺はよく知っている。
風紀委員会の中ではタブーとされているから、もう誰も語らないんだけどね。
「瑞希が協力しないとなれば、疾風の情報を待つしかないか。神界も捜査に協力しろ」
「申し訳ありませんが、それは不可能です。今は捜査権がありません」
「俺様に借りがあるのを忘れたようだな?」
会長と壁の間に挟まれて、脅迫を受ける。
もちろん俺は毬藻くんのためにも、関与するつもりではあるんだけど。
生徒会が不信を買ってまで、わざわざ今回の件を追求する理由はあるのかな。
「ここまでされる理由が分かりません。結弦くんに対する制裁には沈黙を保っていましたよね?」
「ああ。俺達が庇えば庇うほど、結弦に対する嫌がらせが増えるだろうからな」
「そこまで理解されていたのなら、どうして事態を悪化させたのでしょうか?」
「・・・・・・・・・・・」
俺が最初に提案した、毬藻くんを生徒会入りさせる案は、会長達が拒否した。
毬藻くんが生徒会入りすることによって、不満を持つ生徒が増えるのを懸念したからだろう。
にも関わらず、会長達は毬藻くんとの交流を絶とうとはしない。
だからと言って、側に置いて守るという手段も取らないし、行動が矛盾している。
交流会であるにも関わらず、全校生徒を無視して毬藻くんと話すのも会長達にしては軽率だ。
「それは・・・・・・」
「ちょっと蓮ちゃん! ストップストップ! 後は俺と話そぉ?」
会長が何かを言い掛けたその時、会計に抱えられ端へと連れて行かれた。
話したくない内容だったみたいだし、聞かなくて正解だったかな。
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