第一章 きっかけ

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第一章 きっかけ

私がなぜ音楽、ドラムを始めたかというと「兄」の存在があります。 だいぶ歳が離れている兄はボン・ジョヴィやスキッド・ロウに入れ込み、髪型は全盛期のセバスチャン・バックを真似ていたくらいです。 ゲップが出るほどク○田舎である私の生息域にセバスチャン・バックが歩いていたんですよ? おかしくないですか? さて、私の音楽への入口であった兄はギターを嗜んでいたわけだがなぜ、私がドラムを始めたかというと… 私の世代では多いのではなかろうか。 19XX年紅白歌合戦に初出場した「X」現「X JAPAN」が演奏した「紅」がきっかけです。 小学生だったがこの時の衝撃は今も覚えていますよ。 Tube、槇原敬之、チャゲアス等が作り出すメロウなラブソングやキャッチーなポップスが世の大半を占めていたあの時代、「紅」ですよ? どんなときもぉ〜どんなときもぉ〜僕が僕らしくあるぅ為にひぃ〜♪ とかの時代にですよ? 紅に染まったこの俺を慰める奴はもういないんですよ? おかしくないですか? もうこの時からしばらく「X」に夢中です。 最強のドラマーはYOSHIKI、それ以外ありえねぇ、情報源が本とテレビしかない時代に私をそう洗脳させるにはYOSHIKIの存在は十分過ぎるほど大きなものだったんですね。 が、しかし、「紅」は今まで生きてきて好きな三曲の一つではありません。 ごめんなさい、「X Japan」のファンの方。 私の人生の方向を示してくれた曲ではありますがこれはあくまでも入口、きっかけです。 「俺もYOSHIKIになりてぇ!」と鏡の前に立ち2.5秒で諦めた小学生の私ですが、見た目は無理なんでせめてドラムくらいは…と兄のバンドのドラマーからもらったスティックで粘土板をバチバチと叩く練習に明け暮れました。 Xは速い曲が多いですよね。 彼らの楽曲の魅力の一つです。 私が中学校に上がる頃には音楽にひたすらスピードを求める様になります。 しかもそれはテンポ、ドラムだけではなく、ギターにも求め始めます。 そうすると自然と行き着くのは洋楽になっていくんですね。 スピード…スピード…スピード…速い曲でなければ芸術じゃない…俺にスピードの快感を与えてくれ!!誰か!誰か! そして私はヤツらと出会う! 出会ってしまう!
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