友人は宇宙人

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 昴輝が言うには円盤の最上部という部分に、透は連れて来られた。  地上から上がってきて、すぐ見えてきたのは、金属製のようなテーブルと椅子。大きな長方形のテーブルには、何やらパネルが嵌め込まれていて、この辺の地図のようなものが表示されている。そのテーブルの奥には操縦席のようなものがある。訳の分からないレーダー表示画面やボタンやレバーがある。  床や壁がこの地球(ほし)でいう金属のような物で出来ており、そして円盤の最上部をドーム状に窓が覆っている。  昴輝は部屋の中に入ったらすぐに操縦席に移動して、なにやら操作をしていた。  透は自身のいる空間を、興味深々で眺め歩き回っていた。やがて窓辺までやってくると、その景色に目を奪われた。  いつの間にか高度が上がっていて、自分のいる街が小さく見える。一つ一つの家やビルの灯りがとても美しい。  こんな小さく、だが美しい街に自分は住んでいるのか。 (……新しい視点、か……)  ここに乗り込む前、昴輝が言っていた言葉を思い出す。  
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