補習4日目

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「もう、やめにしないか。先生はお前の気持ちにはられない。」 ああ。ついに、ほんとうに この耳で確かに、聞いてしまった。 頭に昇っていた血が、瞬く間に引いていく。 なんで、こんな時だけ、 俺の目をちゃんと見つめて話すんだ。 それが先生の "(こたえ)" 。 覚悟はしていた。 この果てしない直線の終着点が ついに来てしまったみたいだ。 俺が1番、望まない終わりが。 もう先生の心のバッターボックスに 俺が立てることはないんだろう。 ......先生、ありがとう。 こんな俺の補習に付き合ってくれて。 これで最後だから、 俺の未練をこの一時だけ許してください。 わかった、先生の口からはっきり振られたんだったら、もう仕方ないよな。今まで困らせてごめん。 俺はそう言って、ようやく俺を見てくれた先生のおでこにキスをする。口にじゃないだけ許してくれよ。 先生、俺。 今、野球頑張ってんだ。人生かけてる。 そうか、頑張れよ。先生はそう言って、困り眉でぎこちなく口角を上げた。 外はもうだいぶ暗かった。 そろそろ俺は本来の(ホーム)に帰るかな。
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