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小説11
仕事も終え、帰宅の途に着いた私は、階を間違える事なく、私の部屋に向かった。表札も確認し、♪いつものようにドア開け と
ちあきなおみが歌っていたなーーと思いつつドアを開いた。
何もない、何も変わる事もない、いつもの私の部屋だった。
こんな時、恵味が迎えてくれたならばと思ったりもしたが、
その様な女々しい考えでは、復讐は出来ない。
どのよにうに死ねば彼女に復讐出来るかを考えた。
切腹 武士らしく堂々と死のうか! でも、腹を切ったら痛いし、
はらわたが出てきたら気持ちが悪い。
首吊り、苦しそうである。息が出来ないのは辛い。
飛び降り自殺 飛び降りて行く途中は何を思うだろう。
それに、多くの野次馬に見られて、何て言われるか判らない。
服毒自殺、 死ぬ前にそんな毒を買うなんて嫌だ。
あれこれ考えているうちに、今朝、拾ったビールでも飲むか
と思い、飲むと異常な味がした。しまった。毒でも盛られたか!
と思ったが、
温いビールがこんな味だとは知らなかった。
続く
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