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ほら-小説(1)
小説
昨日、私はあるアパートに引っ越しをした。
家賃が格安で曰く付きの物件で有る。
その曰くとは、いわゆる、事故物件というものである。
聞くところに依ると、二年か三年前に女性が自殺したらしい。
夜になると、出るらしい。
わたしは、その様な事は、全く信じる気はしない。霊感すらない。きっとそれは、人間の作り出した錯覚だ、そう思っていた。
少なくても、昨日までは。
引っ越しの片付けを終えた後、ビールでも飲もうと冷蔵庫の中を見ると、電気が入ってない。
不思議に思い、コンセントを確認すると、何故か外てる。
おかしい。1番最初に冷蔵庫のコンセントを差し込んだはずなのに?
思い違いか? その時はそれほど、気にせずにコンセントを差し込み今度は確実に確認した事を
自分に言い聞かせた。
ビールは明日飲もう。冷えてないのは嫌だ。と自分を慰めた。
時計は午後10時を過ぎていた。そろそろ寝るか!と思い、ベッドに行くと、、、、、、。
ベッドが無い!
まだ買って無かった、事に気がついた。俺は何て馬鹿なんだ。
一体どこで寝るんだ。
布団も無い!
仕方無いので、近くのビジネスホテルに泊まった。
昨日はそんな夜だった。
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