最終章 普通の恋愛じゃ物足りない?

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* 二年後。 * 俺と朗の会社は順調に業績を伸ばしていき、アルバイトなどを増やして、業務を速やかに進められるよう担当チームも作っていった。仕事が増えれば、人手もいる。が、まだまだ若くて弱小会社だ。急には大量に人を増やせない。とは言っても、大手企業との契約も取れるようになり、担当した動画の再生回数も1万回、5万回、10万回…と、どんどん伸びていき、100万再生到達した時は、みんなで飲みに行った。 バイトの祐美ちゃんは大学生だったけど、就職浪人になりそうで、朗がうちにそのまま社員として入社させた。また別のアルバイトも雇ったけど、なかなか一癖二癖ありそうな人材ばかり雇うから、仕事がなかなか進まない。副業としてインターネットで気軽に始められるが、こっちが思ったような仕上がりにならないこともあるし、クライアントからのクレームもある。しかも仕事は一種類ではないので、ネットで人を雇って仕事をしてもらえる仕事もあれば、システム開発の依頼が入れば俺と朗がほぼその仕事に追われて、他に手が回らない。 そんな時、なんと、杏香が1ヶ月だけうちでアルバイトをしてくれたんだ。役に立ったなんてものじゃない。次々に新たなシステムを発見して、構築して、俺たちにわかりやすいようにプレゼンまでしてくれた。 杏香のお陰で大きな仕事が一つ決まると、嬉しさのあまり朗が俺の前で杏香に抱きついてキスをした。流石にその時俺は激怒して、朗のケツを蹴飛ばしたっけ。杏香も驚いてはいたけど、自分の腕前が評価されたことが嬉しかったんだろうけど、キスされたことにそんなに怒ってなかったのが心外だったよ。
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