絶望の作り方

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絶望の作り方

 ◇◆◇  俺の人生に意味などなかった。  何かを生み出すこともなく、ただ消費していく毎日。  誰かに求められることもなく、誰かに与えられることもなく、誰かに与えることもなく、自分の中で全てが完結していた世界。  自分が持っているものを全て消費した時、全部終わらせようと思った。  ――持っている側の人間を、道連れに。  ◇◆◇ 「助けて欲しいか?」  人々が逃げ惑い悲鳴を上げる中、目の前の女に問う。  どこか特別な場所に出かけていたのか、着飾り整えられた服装は今や見る影もない。  女の赤く染まった目は、この左手に握られた髪の毛の主に向けられている。  この女の子どもに。  そして右手には、銃。  女は俺の問いに対し、操られたかのように何度も首を縦に振った。 「お願いします……その子だけは……。私はどうなってもいい! その子だけは……助けて下さい‼ お願い……します……」  目元は涙で流れた化粧で汚れ、黒い筋を作っている。
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