最後のカオリ

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 愛くるしい魔女のカオリは、雪が舞う中、彼を笑顔で見詰めた。  彼はヨタヨタしながら、カオリに近付いて行った。  そんな男を見ながら、カオリは、 「あたしも、これで最後よ‥‥」 「えっ、どうして?」 「人間の飲み物を口にしたから」 「じゃ、わしの行きたい(とこ)を教えよう」 「いいわね」 「あー、カオリと一緒だからな‥‥」  すると、二人の足元の、雲の切れ間に大きな虹の穴が現れた。  カオリと男は見詰め合い 「じゃ、出発よ!」 「ラジャー!」  二人はその虹の穴にストンと入ると、何処かへ行ってしまった。 ――おわり――
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