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小説パート2(18)
学校が終わると、帰り道の途中に上田君の家があるので
いつも上田君の家に行った。上田君の両親は共働きでいつも、お母さんは居ない。弟が一人いる。
僕は上田君を少しだけ羨ましく思った。お母さんが居ないと楽だ。でも、帰った時に、お母さんが居ないと寂しい。
複雑な気持ちだったが、上田君は何とも思っていないみたいだった。上田君の家には、古い漫画本がいっぱいある。
子供の週刊紙の漫画本だ。巨人の星は無いのかと探したが、
無かった。タイガーマスクはあった。プロレスの漫画だ。
何故こんな古い本があるのかを尋ねると、父親の昔のコレクションと言っていた。無くすと大変な事になるらしい。
触ってもいいが、破かない様に言われた。
僕はそーっと本を取り出して見ると、そこには、僕は知らないが、懐かしい記事が出ていた。
これは、おじいちゃんの記憶である。ここら辺がややこし。僕は全く知らないのに、懐かしく感じる。
複雑な思いである。記事とは、アポロが月面に降りたった事が書いてある。僕が生まれるはるか前のこと、それを懐かしく感じるのである。
変だと思いませんか?
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