224人が本棚に入れています
本棚に追加
第二章 奴は突然やって来た
「先生、ごめんなさい、フライパンを焦がしちゃったの、それからアルミ箔で包み焼き作ろうとして電子レンジに入れたら、バチバチって火花が出て、もうびっくりしちゃって、洗濯物を畳もうとしてハンガーから外したんだけど、もう先生帰ってきちゃって……」
「そう言う事、まずアルミ箔は電子レンジに入れたら駄目ですよ、それからフライパンも水を入れないと焦げちゃうし、同時進行は真由香さんは苦手みたいだから、これからは一つ一つやった方がいいかもしれませんね」
「ごめんなさい」
「大丈夫、大丈夫」
俺は口ではそう言いながら、まじかよと呆れていた。
そんな時インターホンが鳴った。
インターホンの画面に映し出されたのは最上丈一郎だった。
「最上、何しにきたんだ」
俺は驚きを隠せなかった。
「開けてくれ、お前が慌てるところを見ると女と一緒だろ」
その時、真由香さんがインターホンの画面の前に出てきて最上に挨拶した。
「始めまして、真由香です」
最初のコメントを投稿しよう!