第二章 奴は突然やって来た

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第二章 奴は突然やって来た

「先生、ごめんなさい、フライパンを焦がしちゃったの、それからアルミ箔で包み焼き作ろうとして電子レンジに入れたら、バチバチって火花が出て、もうびっくりしちゃって、洗濯物を畳もうとしてハンガーから外したんだけど、もう先生帰ってきちゃって……」 「そう言う事、まずアルミ箔は電子レンジに入れたら駄目ですよ、それからフライパンも水を入れないと焦げちゃうし、同時進行は真由香さんは苦手みたいだから、これからは一つ一つやった方がいいかもしれませんね」 「ごめんなさい」 「大丈夫、大丈夫」 俺は口ではそう言いながら、まじかよと呆れていた。 そんな時インターホンが鳴った。 インターホンの画面に映し出されたのは最上丈一郎だった。 「最上、何しにきたんだ」 俺は驚きを隠せなかった。 「開けてくれ、お前が慌てるところを見ると女と一緒だろ」 その時、真由香さんがインターホンの画面の前に出てきて最上に挨拶した。 「始めまして、真由香です」
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