第一章 目覚めた気持ち

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「驚きますよね、だって叔母が無理矢理見合い話を持ってきたんですもの」 「そうなんですか」 「このお話日下部さんから断ってください」 「分かりました」 どうせ俺も断ろうと思っていたから、ちょうど良かったと安堵した。 彼女は俺のスマホの連絡先交換を申し出てきた。 「日下部さん、もし具合悪くなったら診察してください、いいですか」 「もちろんです」 「それじゃあ、スマホの連絡先交換しましょう」 「はい?」 「直接、連絡してもいいでしょ、その方が早いし、ね」 俺は呆気に取られて何も言えないまま、連絡先交換に応じた。 「では、大我先生、断りの連絡忘れないでね」 「はい、承知しました」 俺は真由香さんがバッグにつけているキーホルダーが目に止まった。 「そのキーホルダー可愛いですね」 「あ、これ?彼とお揃いなの」 「そうなんですか、いいですね、仲よくて」 「先生、彼女いないの?」
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