第一章 目覚めた気持ち

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「先生、おしゃべりの相手してくれる?」 「はい」 「やだ、先生、可愛い」 「大人をからかわないでください」 「先生、そう言う時はチャンスってキスしなくちゃ」 俺は完全に真由香さんに振舞わされてしまっていることに気づいた。 「俺の事好きでもないのにそんな事言って、俺がその気になったらどうするんですか」 「いいよ、その気になって」 「本気で怒りますよ、彼を忘れようとその気もないのに、もっと自分を大切にしないと駄目です」 「先生、もう、真面目なんだから」 彼女はやっと俺から離れた。 嫌だったわけではない、これ以上抱きつかれてると、俺の理性が保たない。 やばい、真由香さんに惹かれ始めている自分がいた。 駄目だ、俺は首を横に振った、ありえない、彼に振られてちょっと頼られただけだ。 俺なんて彼女の中には存在していない。
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