第十章 病院へ戻りたくないとわがままを言った彼女

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「当たり前だろ、最上が聞いたら怒り出すぞ、俺を信用しろって」 「わかった、病院へ戻るよ」 そして俺と真由香は病院へ向かった。 「真由香、おかえり、大我に思いっきり抱いてもらったか」 最上先生は相変わらずの態度だった。 私は最上先生にグチをこぼした。 「寝ちゃった」 「はあ?」 「大我ったら起こしてくれないんだよ、朝まで私の隣に横になって平気なんだよ、私はそんなに魅力ないのかな」 「大我は優しいからな、お前の身体を心配したんだろう」 「こんなに愛らしい妻が横に寝てたら、抱きしめたいって思わないのかな」 「真由香らしいな、自画自賛するとは」 「最上先生は梨花さんを毎日愛したいでしょ」 「そうだな、大我に抱いて欲しいなら早く元気になれ」 「うん」 私は手術を控えて毎日検査が続いた。 俺は内科の外来が終わると、真由香の病室へ向かった。 「真由香、大丈夫か」 「大我」
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