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「私は、もうとっくに、聡志さんのものだけど」
照れながらそう言った朝海に、聡志は破顔する。
「嬉しいな、朝海がそう言ってくれて。でも、名実ともに僕のものだって思いたいし、皆に言いたいんだ。強くて優しい、自慢の可愛い妻ですって」
賛辞を立て続けに並べられて、いよいよ朝海は真っ赤になる。顔全体がものすごく熱いから、真っ赤になっているに違いなかった。
「朝海さん。僕と、結婚してくれますか」
はっきりと丁寧に発された、二度目のプロポーズに、目を潤ませながら朝海はうなずく。
「はい。よろしく、お願いします」
「こちらこそ」
長い指が小箱から指輪を取り出し、朝海の薬指に嵌める。聡志の手はそのまま、朝海の背中に回り、体を引き寄せて抱きしめた。
「愛してるよ朝海。僕と一緒に、ずっと生きていってほしい」
「ありがとう、ございます」
「朝海、丁寧語はナシって言ったよね」
体が少し離れ、顔が近づいてくる。聡志のキスを、深くなる唇と舌の動きを、朝海は拒まなかった。
その夜、朝海は聡志に、ひときわ甘く、深く抱かれた。
「あ、あぁっ、もうイク……あぁぁ!」
「朝海、ダメだよ寝たら。僕はまだ足りない」
「やぁ、あんっ──あ、そこダメ、イッたばかりだ、から、っあぁん!」
「ん、すごくきつくしてくる……気持ちいいよ、朝海の中」
「聡志さ、んっ、やぁん!」
「ほらここ、朝海の好きなところだろ。いっぱい突いてやるから」
「あ、あぁ、あぁぁぁっ……!」
雄々しい楔に激しく穿たれて、朝海の中が震える。激しすぎてつらいぐらいなのに、体は喜んで、さらなる行為を望んでいた。
朝海が何度絶頂を迎えても、聡志の責めは終わる気配を見せない。喘ぎすぎて喉がかすれ、負荷で足腰ががくがくと震えてきても、朝海の身体は聡志を求め、受け入れた。
それはそのまま、朝海の心のさまでもあった。彼が与えてくれる愛情がどんな形であっても、朝海は喜んで受け入れるに違いなかった。それが朝海にとっての、一番の幸せだから。
汗ばんだ身体で抱き合いながら、朝海は、聡志に愛される幸福感を、強く噛みしめていた。
- 終 -
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