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破滅へ
私はこの病気によりパートナーとの関係も崩れていった。
パートナーは私の病気のことをもちろん知っているが、知っているからと必ずしもうまくいくとは限らない。まさに今回のパターンがそうだ。
私は彼女と一緒に二人暮らしをしていた。その中でも強迫観念にとらわれて彼女の前で強迫行動をしてしまうことは頻繁にあった。
それでも私は病気を治す努力をした。結局我慢するしかないのだ。
だが、私のその姿に彼女は耐えれなかった。
それだけのせいではないが、おもにこの病気で合わないことは多かった。
一番彼女が辛いと感じていたのは、私が不安になったときに聞く「大丈夫だよね?」という確認だった。
私は不安になったとき『自分だけの目線では間違っている』と感じてしまうときがあるため、客観的な意見を求める時があった。
彼女が言うには、「大丈夫だよね?」と聞かれても本当に大丈夫かわからないため不安になると言っていた。
後々調べて分かったことだが強迫性障害をもっている方は、人に自分の不安を強要したりすることがあるらしい。
だが、強迫された相手もそのことで不安になり強迫性障害に陥ってしまう。今回はそのケースで私の不安を強要してしまったことがうまくいかない理由だった。
それからというもの、日に日に彼女は、実家へ帰る日が増えていき、私は一人で家にいることが多くなった。
一人でいると孤独を感じることが強くなり、自分の未熟さと病気を恨んだ。
幸いにも私と距離を置いていた彼女は強迫性障害になってしまうということがなかったが、同時に私は自分のことをなんて最低な人間なんだろうと思った。
彼女に対して、私の不安を押し付けていたのだ。それで彼女が私と同じ病気になる可能性もあったのに。
『後々調べてみて』と先ほど書いていたが、本当に手遅れだった。
自分の無知さに嫌気がさす。
すべて私が悪かったのだ。
彼女と別れてからはすべてがうまくいかなくなった。
何をするにもやる気が起きない、死にたいとずっと考えてしまう。ふとした時には泣いている。心が壊れていった。
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