破滅へ

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それからは世界が霞んで見えた。 生まれる世界を間違ったのではないのか? と思ってしまうくらいには自分の価値に絶望していた。 どこにいてもこの病気がついてくることで考えてしまう不安はどうしても拭えない。 「どこから間違っていたんだろう」 気づけば、この口癖が出るようになっていた。 仕事中は全く集中できず、「死にたい」、「消えてしまい」と考えることが増えた。 そして二人で住んでいた家は解約して、実家に戻ることになった。 実家に戻るのもあまり気が乗らなかった。 家族にはこの病気について話していなかったが、この病気が原因であまりいい関係性とは言えなかった。 特に母親と。 母親は神経質で私が起こす確認行動でいつもイライラして怒鳴ってくることが多々あった(親は確認行動とは気づいてない)。もちろん私が病気のことをすぐに話せば解決する話だが、私は親にそれを話す勇気がなかった。 だが、このまま母親と不仲というのも心地が良くない、なので実家に帰ったタイミングで話すことにした。 本当に緊張した。 どんなリアクションをするのかどんな言葉をかけられるのか。 不安だった。家族にさえ見放されたらと考えると、、、 だが、私にはもう実家以外に帰る家がない。 だがら勇気をだした。
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