非日常

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非日常

『私はおかしい』と思う。 そう思い始めたのは最近のことではない。今私は21歳だが、これを強く感じ始めたのは高校生の時だ。 一度通った道を何度も戻って同じ道を通ったり、何度も手を洗ったり、頭の中を見られている感覚になったり、、、 例を挙げるとキリがない。 これの何がヤバいのかというと、考えることがどう考えても起こり得ない事ばかりだからだ。 先ほど挙げた事柄について『なぜ?』と思う方もいると思うので簡単に文章にしてみようと思う。 例えば、何度も同じ道を通るのは、『この道を通った人が私が通ったことで後で通る人が病気になるかもしれない』と考えたり、手を洗うのは『今の自分の手で触った物が汚れてしまうことでそれを触った人が死んでしまったり、病気になるかも知れない』とこれが簡単な説明になる。 非現実的で理解できる方も少ないと思う。当の本人も自分の思考回路は納得はしていない。 さらに最近ではこの病気も悪化しているという緊急事態だ。 もちろん仕事でも支障をきたしている。まだマシなのが、周りには私のことを理解してくれている人間が多いということだ。だが、なりふり構わず説明しているのではなく、仕事で多く関わる人にはある程度説明している。私自身もあまり話したくはない。 私も周りに話すのは怖いからだ。 『怖い』とは私自身もあるが、周りの人間も理解できないことを必死に話されると怖いだろう。その様な結果になることは私自身も避けたいところなのだ。 だが、説明したことを後悔している自分もいる。周りが私に気を遣ってくれることが1番苦しいからだ。そしてその様な事態を引き起こしている自分が嫌いになるという悪循環だ。いつのまにか日に日に自分に自信がなくなり心が弱っていく。 先ほどの悪循環をくりかえすことで気づいたらちょっとしたことで不安になったり、自分の何気ない一言で相手を傷つけてしまうのではないかと思う様になっていた。 『どうしたらいいかわからない』の一言である。
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