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「いてててて…」
「お兄ちゃんまた無茶したの〜?もう怪我の手当て慣れちゃったよ!」
「あはははは…ごめんな毎回手当てしてもらって。」
「それはいいけど怪我しすぎだよ〜。薬草も少なくなっちゃったし。」
カイトが頭を少し下げてしょんぼりする。そんなカイトを見てリードはある提案をした。
「そうだカイト。明日お昼ご飯持ってピクニックに行こうか。そこで薬草も取ろう。」
「ほんと!?やった〜!」
顔をガバッと上げて嬉しそうな笑みを浮かべる。今にも部屋の中で踊り出しそうだ。
「2人共〜ご飯できたわよ〜」
「じゃあ食べに行くか。」
「うん!」
階段を降りるとテーブルに美味しそうな料理がたくさん並べられていた。
「わぁ!お肉たくさん!」
そこには鶏の丸焼きや野菜炒めなど普通の料理もあれば普段は作らないようなアップルパイなどのデザートも並べてあった。
「たくさん食べてね!」
「ありがとう。ローラ。」
「どういたしまして。さぁ、冷めないうちに食べなさい!」
戦場での話は伏せて他の騎士の話や村の話をして楽しく食事のひとときを過ごした。
「お腹いっぱ〜い…」
「いつもはあんなに食べないのに張り切ったのかしら?」
「えへへ…お兄ちゃんと一緒に食事をするのが久しぶりだから嬉しくて」
カイトの言葉にリードも軽く笑う。
「そっか。俺も嬉しいよカイト。」
「ほ〜んと、あなたたちほど仲が良い兄弟はいないでしょうね〜」
3人が笑う。こんなささやかだけれど幸せな日常がいつまでも続いていて欲しいとリードは心から願った。もう、日常が崩れるのは嫌だから。
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