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次の週から、ランバに会う機会は激減した。
ランバに会えないストレスと、不安と、ミトウさんに対する不信感で、ジリジリウツウツしながら半年が過ぎた頃、ランバが帰って来た。
「久しぶりだー朝からみんなに会えるのー」
いつもの可愛い大好きなランバだった。
“もう借金から解放されたの?”
みんなの前では聞けるはずもない言葉が頭をよぎった瞬間、まさにそのセリフを友人が言ったので、私の心臓はきくっとした。
”え?“
ポカンとしてる私の前で、ランバは
「そーもー全部返したのー。
ミトウさんも頑張ってくれたからー思ったよりも早く返せたんだよー」と、歌うように叫んでいた。
すると別の友人が
「じゃあ、もうファミレスの夜シフトも終わりだね。お疲れー」
“え?え?”
そう、夜の仕事とは、時給の高いファミレスの夜シフトの事だったのだ。
借金話も、みんなも知っていたという。
しかも!ミトウさんの借金の理由は、高級ガチャのやり過ぎだったとか…
”そんなバカな“
自分のマヌケな思い込みに笑いが止まらない私と、つられて爆笑している友人たちの前で、ランバも笑顔で話を続けた。
「でもねーどうしても私にくれたいガチャがあったんだってー私の為の借金だったんだってー」
いやいやいやいやいやいや。
そんなバカな。
喜ぶなよ。
可愛いけど。
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