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「右近くん、何してるの？」
部長がニコニコと首を傾げ
「海をおちょくってます。」
と右近さんが早口で答える。そしてまた波をからかい始めると、ニヤニヤと笑い始める。
「へぇ。詩人だね。」
「どこがですか？」
思わず突っ込むと、部長が
「んー？海を擬人化してるところ？」
と私に質問してくるので、
「断言できないなら言わないでください。」
と冷たく返した。部長が笑って、ポヨン腹をフヨフヨと揺らす。
「断言できることって、ほとんどないよね。」
「そうですか？」
「うん。この人はこういう人って断言できること、ほぼないよ。」
「私はよく、真面目って言われますけど。」
「んー？真面目だけど不真面目な面もあるでしょ？優しいけどいじわるする時もあるし、明るいけど落ち込むこともある。」
「・・・はい。」
分かるようで分からなし、当たり前のようで難しいなと思う。
「怒ってるようで怒ってない時もあるし、つまらなそうに見えて楽しんでる時もある。」
「部長、何をおっしゃりたいんですか？」
「んー？言ってるうちに分からなくなった。」
「部長・・・」
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