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「磯谷部長!もっと毅然としてもいいんじゃないでしょうか!」
たまらず大声で言うと、2人が私を見つめた。
「三矢さん、部長はこのままでいいと思う。」
部長のお腹をポヨポヨしながら、右近さんが真顔で言った。
「ポヨポヨやめなさい。」
「磯谷部長に毅然は似合わない。」
「ポヨポヨやめたら、話聞いてやる。」
「磯谷部長はポヨポヨあっての部長だ。ポヨ部長といっても過言ではない。」
「部長から手を離せ!この前髪が鬱陶しい男前め!」
右近さんの手を掴むと、その手を部長に握られて、私はビクリと固まってしまう。
「三矢さんも、ポヨするかい?」
部長に優しく問いかけられ、私の顔が赤くなる。
「部長、そんな。部長はできる方で、尊敬に値する方で、本当はすごくかっこいい方で・・・ポヨなんて恐れ多いです。」
下を向いていもごもごと言うと
「ここにも人を形容したがる輩がいる。」
と右近さんがうんざりしたように言った。
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