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 3日後、教室移動の時に階段でちんちくりんに会った。  大きな箱を両手で抱えていた。  授業で使う教材や備品を次のクラスに運んでいるのだ。  鼻から下は箱に隠れていた。  足元を見ているちんちくりんは、俺に気付かずにそのまますれ違った。  何となく、階段を上り切るまで見ていようと思った。  駆け上ってちんちくりんを追い抜いた奴の肘が、箱の端にぶつかった。 「わっ」  俺は咄嗟にバランスを崩したちんちくりんに手を伸ばして支えた。 「あ、中道くん。ありがとう」  俺はちんちくりんの手から箱を取った。 「これ、何組?」 「1組…」 「俺が持って行くから戻っていいよ」  そう言うと 「ありがとう」  と言って、にっこり笑った。
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