開場

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その白い光の真ん中に女の子の姿を見つける。 肩を抱かれて立つ姿は、すぐに押しかけたカメラマンで見えなくなってしまった。 「あれ、主役の子だろ? チケットくれたお前の友達」 「……ん、そうだね」 「声掛けて来いよ」 「無理だよ、あんなに囲まれちゃってるし。それに、今は」 それに今は、きっとあんな風に騒がれたくないはずなの。 彼女の心の中を想うと、言葉が詰まった。 「じゃあホテル戻るか」 やっぱり最後まで興味なさげな相方は、ふわあと欠伸をひとつこぼして歩き出した。
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